ファイナル・レポート

メディカル産業におけるグローバルなビジネス・プラットホーム。MEDICAとCOMPAMEDは、商談、受注、情報収集、ネットワーキングの場として業界関係者にメリットを幅広く提供 ビジターは150か国を超え、160を超える日本出展企業の海外マーケット開拓も進む

世界中から訪問したメディカル産業に関わる意思決定権を持ったビジターは、今年もお目当ての商材や取引先の開拓に満足のゆく成果をあげて帰路に就いた。デュッセルドルフで2018年11月12日から15日の4日間に開催された、世界最大の医療機器展MEDICAと医療機器製造に関わるサプライヤーとエンジニア向けの国際的な商談会COMPAMEDは、約120,000人のビジター(155か国、約2/3が海外から)の参加のもと、メディカルの商談展示会である両展を有効活用した。MEDICAの出展者は66か国から5,273社を数え、うち、ドイツ以外の海外出展者比率は過去最高の80%を超えた。COMPAMEDも40か国から過去最高の783社の出展者、20,000名の来場者で開催された。


「世界中の医療機器、製品の展示商談をはじめ、ハイテク・ソリューションでの開発、製造から、マーケティング、イノベーティブで包括的プロセスチェーンとのネットワーキング、そして数百にも及ぶ著名なエキスパートによるプレゼンなど、これらをメディカル業界関係者が一つの場所で共有できるのはMEDICA、COMPAMED以外にありません」と主催者メッセ・デュッセルドルフの新たな取締役に就任したW.ディーナーはコメントし、以下のように来場メリットについても付け加えた。
「MEDICAにおいてビジターは、最新の外来治療や臨床ケアにおいて、どのような医療機器や製品の市場性が高く、的確なのかを一つの会場で見極めていただけるメリットがあります。特に価格競争にさらされているディストリビューターやバイヤーにおいては、イノベーティブな商材や、時間・コストをセーブできる新たなテクノロジーは、出展者の製品プレゼンテーションや、彼らとの対話を通じて効率よく探し出していただけるものであり、彼らのビジネスに寄与しているものと確信しています」


デジタル化やICT、スタートアップなど先端を行くテーマと併催イベントが来場者の注目を惹く
注目を集めたテーマの一つが今回もICTを含むデジタル化であったが、特にデジタル化の進化はビジターの興味を惹いた。会期中には併催のフォーラムやコンファレンスから、デジタル化に関する多数の情報発信が幅広く行われ、医師や患者に役立つイノベーションとして商談にもつながっていった。
デジタル化は患者へのメリットばかりではなく、医療従事者の効率的な作業にも貢献している。例えば周知のとおり遠隔医療は国を超えて専門家の治療や診断を受けることができ、関係者に大きなメリットを提供している。


ホール15ではMEDICA CONNECTED HEALTHCARE FORUMやMEDICA App COMPETITION、MEDICA START-UP PARK、Wearable Technologies Showなど、多彩なフォーラムやイベントが実施され、MEDICAにおけるホットスポットとして連日賑わいを見せた。
今や多くの健康志向アプリが開発されているが、傾向としてはスタートアップ企業がこの分野に注力しており、世界中からホール15に起業間もない50を超えるスタートアップが参集し、連日、プレゼンテーションを行った。その中でも皮膚がんや、心臓、肺などの慢性疾患治療の遠隔モニタリングやバイタルサイン測定のアプリなどが注目された。
会期中のアプリのコンペで受賞を収めたベルギーのFibriCheckの開発チームは、AIを用いた不整脈を認識するスマホのアプリであり、このようなプロダクト・イノベーションが会場で多数発表された。


定番となった併催プログラムはメディカル・マーケットにおける重要なトレンドにフォーカスされ、来場した業界関係者から高い評価を受けた。
医学系のトレーニング・イベント、MEDICA ACADEMYをはじめ、軍やレスキュー隊向けの国際的なコンファレンスDiMiMED、スポーツ医学に特化したMEDICA PHYSIO CONFERENCE、およびMEDICA MEDICINE+SPORTS CONFERENCEは連日盛況であった。
また同時開催で41回目を数えたドイツ病院会議German Hospital Conferenceは、2,150人の病院関係者を集め開催された。

 

同時開催のCOMPAMEDは医療機器開発製造を強力に後押しする商談展示会

27回目の開催となったCOMPAMEDは、医療機器製造のサプライヤー、加工業者との国際的なトップ商談展示会である。出展者であるサプライヤー、加工業者は会場となるホール8aと8bにハイテクなソリューションを展示し、ビジターとして参加する新製品開発製造担当のメーカーのエンジニアや、開発担当者との技術的な商談を行った。展示される精密加工技術や微細な部材は、痛みを伴わない治療や手術、移植向けなど、高度な品質を求められる医療機器ならではのプロダクト・イノベーションである。これらを必要とするエンジニアにとっては、非常に効率良く、探し求めている技術を一つの会場で探し当てるプラット・ホームとして同展は評価された。会期中には引き続き関心の高い3Dプリンティングに関するコンファレンスも開催された・

165社の日本企業が出展、事前のアポ取りや公式サイトでの製品PRで成約や受注も増加傾向。メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン(MDJ)によるジャパン・パビリオンも設置

日本企業の出展者は今年、初出展となるテルモ、ニコンや継続出展のフクダ電子など大手をはじめ、MEDICA,COMPAMEDを合わせ165社(MEDICA 90社、COMPAMED 75社)が参加した(欧州などからの日系現地法人出展は上記とは別に28社出展)。主な目的は海外販路開拓であり、各社ブースで商談や製品のプロモーションを活発に行った。
例年通り、グループ出展としてホール16に、神戸市、日本医療研究開発機構(AMED)がパビリオンを設置したのに加え、ジャパン・パビリオン(写真左)をメッセ・デュッセルドルフ・ジャパン(MDJ)として初めて運営し、日本製品の集積エリアとして海外ディストリビューターや関係者への商談やPRが行われた。また、ジャパン・パビリオン隣接ブースにはジェトロによるラウンジが設置され、欧州医療関連セミナーやドイツの医療関連クラスターとのネットワーキングイベントが会期中に開催され、連日、盛況であった(写真右)。
ホール6でもユニシスがジャパン・ブランドをコンセプトに日本中小企業のパビリオンを設置した。

 

COMPAMEDでも例年通り、長野県諏訪市、信州、福島県、さいたま市、浜松市、東京都、横浜市がパビリオンを設置し、中小を中心とした関連メーカー、取引メーカーの出展や商談をサポートした。また、単独出展社を含む日本からの75社の同展出展は過去最高であり、全783社に対し、約10%の出展社数として日本の存在感を示した。

MDJのジャパン・パビリオンには、今回、8社の日本企業が出展参加し、そのうちの1社、アイ・メディックスは「初めての出展でしたが、想定よりも商談が多くできました。今回を機に今後継続して出展を検討したいと考えています」とコメントした。

以下、単独出展のMEDICA日本出展企業から寄せられたコメントを紹介する。

「前年度のMEDICAより、弊社ブースに様々な国の多くのお客様に足を運んで頂くことが出来、大変満足する結果となりました。MEDICAだからこそより多くの国の方と前向きな商談が出来たのではないかと実感しております」(タウンズ)「優良な代理店候補を見つけることができたので、今後のビジネスが楽しみになりました。既存の代理店とも最新情報の交換ができたので良かったです」(JNC)「欧州を中心にバラエティーに富んだ国、地域からの訪問があり有意義な商談となりました。どのお客様もアグレッシブで熱意のある方ばかりで対応するこちらも疲れるほどでした(笑)。来年も引き続き参加したいと思います」(日本電子(JEOL))

「MEDICA5年目の出展となった今回、名刺獲得件数377枚、有力情報の獲得件数103件と過去最大の有力情報獲得となった。ポルトガル、オーストリアでは新規販売店候補から具体的なオファーを得る事ができ、今後継続して交渉を行う。欧州、アジア既存販売国では医師10名程度を販売店が引率し、MEDICAで製品体験及び価格交渉を行い、成果に繋がる展示会にすることができた」(オージー技研・写真左)「来場者が去年よりも多く、また既存販社と多く商談を行うことが出来て今後につながる手応えがあった」(伊藤超短波)

「過去4 回の出展を経て弊社の認知や評価も拡大し、商談件数は右肩上がりに伸長。数多くの医療従事者の方から導入を望む声を得ています。8台の試乗機は常時フル稼働で、4日間、3,300名を超える方に体験いただきました。この7月にはデュッセルドルフに現地法人を開設しました。この拠点を中心に営業エリアの拡大と、よりタイムリーなカスタマーサポートを図ってまいります」(ミナト医科学)「例年通り充実した商談の場となりました」(クラレクラフレックス)「昨年度よりもビジターが多い印象を受けた。新製品に絞って展示した事により、よりクリアに説明をすることができた。中東、アフリカ、アジアなどからの製品取扱い希望(代理店になりたい)の引合いが60件ほどあった」(エー・アンド・デイ)
「4日間かけて欧州の販社ほぼ全部と商談ができた。南米・アフリカ地域から新しい代理店候補が得られた」(アトムメディカル)

「初めての出展でしたが、事前にお聞きしていた以上の規模感と来場者で圧倒されてしまいました。他の規模の大きな展示会に来場されている企業様も当然来場されていましたので、一歩進んだお話をする事が出来ました」(フジタ医科器械)
 

次にCOMPAMEDのグループ主催者、出展企業のコメントを紹介する。
「2回目の出展ということで、リピーターの方にも来場いただき、各企業の1年間の開発の進捗等を披露しコミュニケーションをする良い機会となった。来場者も国籍も様々であったため、海外展開にうってつけの見本市であると再認識した」(横浜市パビリオン)
「出展2年目で既に様子がわかっているため、準備しやすかったこと、また、昨年度からコンタクトしている企業とのミーティングを行うことができ、より充実した展示会にすることができた」(協立金属工業/横浜市)
「4回目の出展になり、毎年いろいろな来場者とも出会え貴重な場になっております。今回は、今までにない反応をいただき大変満足しております。会期中継続商談ができそうな案件もあったような感じです。欧州だけでなく日本の企業様からもお声がけいただきました。引き続き継続出展していきたいと考えております」(オノックスエムティーティー/浜松市)
「今回、久しぶりの単独出展ながら、ブースロケーションが大変よく、いい集客ができた。新規開発に関しては、新たなセイフティニードル製品の開発という成果があった」(手島精管)

 

「当社のターゲットとしている見込み客のブースへの集客が増え、また商談件数も増えたので手応えを感じている。NDAを締結して図面の検討を進めている段階なので、今後の提案次第で成果につながると考えている」(JKB・写真右)

「自社ブースの周囲に日本企業や団体が多かったので、日本企業目当ての来訪者が多く相乗効果が出ていて良かった。売上に繋がった商談、サンプル要求、カタログ要求、開発検討依頼等もあった」(信州メディカル産業振興会)

「2回目の出展となりました。同じロケーション&同じブースデザインにしたことで、前回ブースにいらしたお客様何人かに再び足を止めていただくことができました。よりリラックスした雰囲気の中、お客様とお話ができました。また海外の出展者の方と様々な情報交換もでき、将来に向けて有益な市場調査が出来ました」(E.M.P)
 

会期中のビジネス・マッチング・イベントも好評
MEDICA COMPAMEDは商談展示会であり、会期初日から3日目まで、B2Bマッチング・イベント(主催:ZENIT GmbH, Enterprise Europe Network)も開催され、ビジネス・コンタクト開拓の場を提供した。主催者エンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク (EEN) の日本におけるコンタクトポイントは、日欧産業協力センターで、当マッチング・イベントを利用した日本出展企業からも、いくつか商談につながったとの高い評価もあった。

 

両展は来年もデュッセルドルフで以下の4日間開催となる。

2019年11月18日(月)~21日(木)

 

公式サイトhttp://www.medica-tradefair.com  http://www.compamed-tradefair.com 

日本語サイト http://medica.messe-dus.co.jp http://compamed.messe-dus.co.jp

 

 

 

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